手打そば 蕎麦玄






そば 4.22 | つゆ 4.39 |サービス 4.56 | 雰囲気 4.56 | 周辺 4.00
蕎麦玄は、「みちのくの小京都」と謳われる村田町の蔵づくりの町並みを抜けた後に、村田第三小学校の角を曲がり、田園が広がる旧県道を槻木方面へ向かう途中にある。
車通りの少ないのどかな田園沿いに建つ、古民家風の建物だ。
道沿いに広がる田園は広々とした眺望。天気の良い日には蔵王の山並みが一望できる。
庭に進むと、手入れの行き届いた四季折々の花が出迎えてくれ、玄関までの通り道にもおもてなしの心が感じられる。

▲広々した田園と蔵王の眺望。


蕎麦玄という店名は、ご主人の村上玄吉さんの「玄」の字が由来。
平成23年2月3日に開店したが、その1ヶ月後に震災にあってしまった。
しかし、幸い建物は大きな被害にいたらず、無事営業を再開した。
元々自宅の収納小屋だったものを改装して作ったという店は外観のみならず、内装も和を基調とした落ち着いた雰囲気がある。改装の際に吹き抜けにした天井は、やわらかな日射しがさし込み店内を明るく照らしている。天井が高く開放的な空間だ。
腰を下ろし店内に耳を傾けると、ゆったりとした癒しの音楽が流れ、ホッとするひと時を過ごすことができる。
インテリアはおかみさんのセンスが光る小物が並んでいる。つぼや照明等の装飾品は村田の「蔵の陶器市」で購入したものだそう。
眺めの良いテラスから楽しむ蕎麦もまた一層味わい深いものになることだろう。

▲店内は、天井が高く開放的な印象。








蕎麦玄では村田の地場産品を堪能することができる。地元産、手作りの素材を使うご主人のこだわりは、至る所に感じることができる。
細切りでのど越しが良い二八蕎麦は、山形県産と、地元・村田産の蕎麦粉をブレンドして打っている。
サクサクに揚がった天ぷらには、村田町の特産品であるそら豆や、旬の山菜が使われている。
器も地元にこだわっており、趣のある備前焼風の陶器は、地元の陶芸家の特注品を使用している。
その他にも、自家栽培の韃靼(だったん)蕎麦茶などを味わうことができ、生れも育ちも村田町であるご主人の地元への熱い思いが伝わってくる。






男の料理教室で初めて厨房に入った時、そば作りの魅力に引かれたご主人。定年を控え、本格的に商売を考えていた頃、「もみじ野」の親方に出会った。そこで本格的にそば職人になることを決意し「もみじ野」で修行を積んだ。
店は奥さんと娘さんの3人で切り盛りしているが、はじめは蕎麦屋になることには反対された。しかしご主人の蕎麦に対する強い熱意で家族の理解を得て、開店に至った。
自分のわがままに付き合ってくれた奥さんには頭が上がらないと穏やかに話す。そんな現在の店は、アットホームな温かさが満ち溢れている。
村田町では季節ごとに様々なイベントを行っている。地元のお勧めスポットを尋ねてみるのも良いかもしれない。
たまゆらの郷、村田で素朴な味とやすらぎのひとときを楽しめる蕎麦屋だ。


満足して帰る後ろ姿を見るのがなによりの喜びです。
手打そばならではの味を楽しんでください。

- 店名
- 手打そば 蕎麦玄
- 電話
- 0224-83-2632
- 住所
- 宮城県柴田郡村田町小泉荒芳賀12
- 営業時間
- 11:00〜15:00
※そばがなくなり次第終了致します。 - 定休日
- 火・水曜日(祝日、祭日は営業)
- 席数
- 20席
- 喫煙
- 不可
- 駐車場
- 10台